万歳からのぞきからくりまで 狂言師が実演する放浪芸

2006 5/14 客いじり

今週はうたた寝してたら、途中からしかエンタを見れませんでした。
ただ、今回もやはり音楽ネタは多かったように思います。

とゆーわけで今回は、「客いじり」について書きたいと思います。
エンタでいうと、現在人気沸騰中の「桜塚やっくん」ですね。

お笑いの中で、「下ネタ」と「客いじり」はするな、と古くから言われてきました。
その理由は色々とあるのですが、
例えば、誰がやってもある程度うけるから→芸がない
という事があげられます。
確かに、誰がやっても笑いを取れるネタばっかりやるのは、
プロとしてどうかと思います。
もちろん桜塚やっくんがそうだと言っているのではありません。

「下ネタ」については捨丸伝の高級萬歳の項などに譲るとして、
今回は客いじりについてです。
昔、舞台が身近にあった頃は普通に芸人と客席がやりとりをしていました。
面白くなければ客席から物が飛んでくる事もありました。
現在でも新喜劇の舞台なんかではたまに子供が舞台に登ろうとしたりしてます。
そういうのはネタとして笑いに変えてうまく処理するわけです。

しかし、基本的にはテレビ番組などで客いじりをするというのは、
今まであまりありませんでした。
それはやはり生の空気が伝わりにくいからでしょう。
つまり客いじりが盛り上がる最大の理由は、「一体感」だからです。
同じ空間の中で、一つの出来事を共有する、
これが非常に大きいのです。
だから漫才でも劇場に行くと、つかみに客いじりをするコンビは多いわけです。
ところが前述の桜塚やっくんの場合は、
客いじり自体が本ネタになっています。

なるほど、これが舞台なら人気が出るのもわかります。
現に、テレビには全然でないけれど、
劇場では非常に人気のある芸人というのはいつの時代もいるものです。
しかし、客いじり主体の芸がなぜテレビでここまで受け入れられたのか。

それにはまず、客の成熟があると思います。
松本人志が著書で、
「少しずつ客のレベルを上げていく」というような内容の事を書いていましたが、
テレビ放送が始まって数十年、
やはり見る側もレベルが上がってきたのだと思います。

そして次に考えられるのが「見せ方」。
それは例えば見た目のインパクトであったり、
ネタの運びであったりします。
基本的には客がどんなリアクションを返しても、
客をおとしめて笑いに変える準備をしておく事。
彼のネタをよく見ていると、
どんな答えが返って来てもツッこめるようにネタの準備がしてあります。
そして、そこからそれそうになると、
見事に自分の持っていきたい方向へ答えを誘導しているのがわかります。

最後は客層。
エンタの客層は独特で、ご覧になった方はわかると思いますが、
ほぼ全員が若い女性です。
これがもし中年層だったらどうか。
男性だったらどうか。
そうです、客を怒って笑いに転化する場合、
その力が一番発揮できるのは若い女性客なのです。
これが男性や中高年であれば、少なからずムッとするかも知れません。
この芸は、まさにエンタに持って来いなわけです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です