万歳からのぞきからくりまで 狂言師が実演する放浪芸

のぞきからくり

活動写真前夜

大人の高級紙芝居!?

のぞきからくりと言うのは、昔の縁日や祭りで出されていた屋台の一つです。

大きな屋台を組み、前面にはのぞき穴が多数付いている。両脇には男女がおり、竹をバシバシと叩きながら節を唸り、それに合わせて中の絵を変えていく。
中の絵はレンズの効果とそれ自体に施された細工(羽子板の立体的な縫い物のようなもの)により、立体的に見える。
レンズは特殊な技術で作られており、現在の日本の技術では再現不可能。

演目は「地獄極楽」のような普遍的なものから、「金色夜叉」といったストーリーもの、またどこかで火山の噴火や地震があれば、それを元にした時事ネタが作られたりもしたようです。


のぞきからくりの今

現存するのぞきからくり

  1. 北海道 岩内郷土館
  2. 新潟県 巻郷土資料館(幽霊の継子いじめ、八百屋お七)探訪記
  3. 名古屋 ミュージアム中仙道(忠臣蔵)
  4. 広島県 三原市歴史民俗資料館(俊徳丸)
  5. 奄美大島 原野農芸博物館(地獄極楽、金色夜叉、須磨の仇浪)
  6. 長崎県 深江町郷土資料館(島原お糸事件)

失われたのぞきからくり

  1. 黒田種一氏→北園忠治氏→伊賀守氏と受け継がれたが、事情により破棄
    (不貞の末路、金色夜叉、不如帰)

レプリカ

  1. 千葉県 佐倉市国立歴史民族資料館
  2. 石川県 金沢港大野からくり記念館(オリジナル演目) 探訪記
  3. 大阪 歴史博物館(無関係ビデオの上映)

新しい息吹

  1. 大阪 箕面市 「ええみのお推進市民の会」平成のぞきからくり(オリジナル演目)
  2. 長崎 深江町 「深江町のぞきからくり」古典演目・オリジナル演目