万歳からのぞきからくりまで 狂言師が実演する放浪芸

捨丸伝

砂川捨丸のこと

漫才の神様

みなさんは、砂川捨丸という漫才師をご存知でしょうか。
明治から大正、そして昭和の46年まで活躍をした漫才師です。と言っても、万歳から漫才への生き証人と言われた人で、どの「マンザイ」の字を当てはめればよいか、悩むところであります。
漫才師の数は数多あれど、この人ほど僕の心を捉えて止まない漫才師は他におりません。

(左)砂川捨丸(右)中村春代

なぜこんなにも古い漫才が心を捉えてやまないのでしょう。
「漫才は万人の物まね」と本人も言っていますが、この人の持ちネタは1000を越えていたそうで、お腹を抱えて爆笑するようなもの、唄をしっかり聴かせるもの、練りに練った唸らせるようなネタなど、芸の懐の広さのようなものが感じられます。


晩年捨丸は、同じネタばかりをやっていたと聞きます。
それでも捨丸は人々に愛され続けました。
それは、彼のネタが、観客の心に笑い以外のものももたらしていたからだと思います。
そのネタの面白さ、間の取り方、喋り方、
それらからにじみ出る、芸に生きた人生。
それが人々の心を温かくするのかも知れません。だから僕は、笑いと同時に、
そんな気持ちも人々に伝える事ができる捨丸が大好きです。

砂川捨丸列伝

ここでは漫才の神様、砂川捨丸について詳しく紹介します。

  1. 砂川捨丸ってどんなひと?
  2. 中村春代ってどんな人?
  3. 初舞台1
  4. 初舞台2
  5. 伝説の興行「高級萬歳」
  6. 萬歳解禁!
  7. 初のレコード吹き込み
  8. 名古屋万歳と対立!?御圓座事件
  9. 捨丸の東京進出と関東大震災
  10. 横山エンタツと関東大震災
  11. 捨丸桧舞台へ!
  12. 漫才なのに先生!?
  13. 戦争の影と捨丸
  14. 妻の死
  15. 捨丸の家族と弟子
  16. 玉子家円辰のこと
  17. 終戦と捨丸
  18. アメリカ興行
  19. 捨丸松竹へ
  20. 捨丸舞台暦六十年記念公演
  21. 捨丸引退

上記内容は、吉田留三郎著「まんざい風雲録」を元にしています。

捨丸列伝オマケ

捨丸列伝のこぼれ話です

  1. 捨丸と串本節
  2. 捨丸と自転車泥棒