万歳からのぞきからくりまで 狂言師が実演する放浪芸

紋付袴

今日は日本人の正装、紋付袴についてです。
…って、でも日本人の正装は確か洋服でしたね。
んで料理はフランス料理でしたっけ?

まぁそれはいいとして、捨丸の舞台衣装の紋付袴です。
これは捨丸のトレードマークみたいなもんですが、
若い頃の写真を見ると、普通に洋服着てます。
ではなぜ紋付を着るようになったのか?
これは桃中軒雲右衛門の影響なんだそうです。

紋付はいくらぐらいするか知ってますか?
今は安いのも出回ってるんで、1万円ぐらいで手に入るのもあるかもしれませんが、
やっぱり実用に耐えうるのはもう少し上の金額ですね。
ちなみに僕が使ってるのは確か4万ぐらいだったと思います。
もちろん、もっと高いのはいくらでも存在します。

紋付にも夏用とか冬用とかがあって、
一応僕も2種類を使い分けています。
たまに夏になるとお坊さんがスケスケの衣着てますよね(笑)
あんな素材の夏の紋付もあるんですよ。
大体6月から7月ぐらいに衣替えをします。
で、9月から10月くらいにまた衣替えするんです。

では捨丸の紋付に絞ってお話しましょうか。
昔(現在でもそうかも知れませんが)、万歳は芸能の中でも低い位置にありました。
実際、能や狂言と言うと高級そうな感じがして、
漫才と言うと庶民って印象じゃないですか?

マンザイというのは、ある種何でもありの世界です。
唄あり、小芝居あり、なぞかけあり、しゃべくりあり…。
そして万歳には、非常に猥雑なものが主流だった時期があります。
その結果万歳の上演が禁止された時期があります。
それを解禁した功労者が、砂川捨丸なんですね。

猥雑であった内容を改め、舞台衣装も紋付袴にし、
見事万歳上演を解禁に導いたのです。
明治45年のお話です。
ここら辺の時系列はいずれきちんと整理しますね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です